「ココっ、ナッツ!!」
「のぞみ、みんな!」
「また会ったな…」
ナイトメアを壊滅させパルミエ王国を救った夢原のぞみ達プリキュア5はごく平凡な中学生の日々へ戻っていった。
だが新たなる組織エターナルの登場にまたココとナッツに出会うのであった。
「やたっ、ナッツハウス復活ぅ〜!」
「いやぁ〜…また忙しい日々が始まっちゃうんだねぇ」
「ココさんとナッツさんにまた会えて私は嬉しいですよっ♪」
「そうね、またナッツさんに小説の感想聞かせて欲しいわ」
「…別に構わないが」
「あれ?そういえばかれんさんは?」
いつもの雰囲気に戻りかけているとき何かが足りない気がした。かれんが居ないのだ。
かれんはサンクルミエール学園生徒会長の務めており知性のプリキュアである。
「さっきまでそこに居たのに…どうしたんでしょう…」
「かれんにも色々事情があるかもしれないしそっとしておいた方がいいんじゃないか?」
「ま、それが無難かもね」
「ぶーっ、せっかく買ってきたケーキみんなで食べようと思ってたのにぃ」
「まぁまぁのぞみ、ケーキは逃げたりしないんだからさ」
とりあえず今日は開店準備をして午後はフリーになった。
のぞみとうららは部屋、ナッツは店内に残りは外へ出かけていった。
「りんちゃーん!お土産よろしくぅ!」
「あのねぇ、花屋に行くんだってば」
「あ、そういえばそうだった。エヘヘヘ…」
「はーぁ…分かった。帰りにお菓子と紅茶買ってくるわよ」
「やったー♪さっすがりんちゃんっ!」
のぞみの性格を昔から知ってるりんは呆れたように了承し、部屋を出て行った。
「…それにしてもかれんさん、どーしたんだろうね?」
「かれんのことは触れないんじゃなかったのか?」
「そーだけどぉ…やっぱり仲間なんだし気になるよ!もしかしたらエターナルに…」
「それはない。俺が何も感じなかったからな」
「のぞみさん、考えただけ不安になっちゃいますしこれで遊びましょう!」
うららはカバンからカードを取り出した。
「あーっ、トランプだー!!いいね、やろーやろー!」
「いいえ花札です。」
なんでやねん。
りんはかれんを探し、サンクルミエール学園の屋外食堂に来ていた。
「…かれんさん、やっぱりここに居たんですね」
「りん…」
かれんはどこか悲しげだった。
「ごめんなさい。ちょっと考え事をしてるから外してくれる?」
「……何でですか?」
「え?」
「何であたしが居なくなる必要があるんですか。」
「…一人で考えたいから」
「何を?」
「貴方には関係のない話」
「嘘」
変につっかかってくるりんにかれんも怒りを覚えた。
「どうして!?どうして嘘だっていうの! …何が嘘なの…?」
「…じゃあ何で泣いてるんですか!!」
「う……。」
「学園の治安のこと…気にしてたんですよね」
図星だった。そのことを言われたかれんは泣き崩れた。
「やっとナイトメアを倒してココ達の世界を救ったと思えばエターナル。誰だって不安ですよ」
「りん…私…!」
「かれんさん…。」
座り込んで泣き崩れているかれんをりんはそっと後ろから抱きしめる。
「一人で背負い込むなって教えてくれたの…かれんさんだったじゃないですか」
「ぐすっ…」
「あたしたちプリキュアなんだから一人の責任じゃないんですよ」
「うん…ごめんなさい。」
「だいたいかれんさんは堅いんですよ。ナイトメアの時だって一人で突っ走るし…」
「なっ!それはりんだって同じでしょうっ!肝心なときはのぞみにつきっきりじゃない!」
かれんは抱きしめられていたりんの手を振りほどき、涙を拭い反論した。
「はいっ、かれんさん元気になった!」
「えっ?…!りん、まさか貴方、私のために…」
「それじゃおやつを待ってる奴も居るし、とっとと買い物済ませて帰りましょうか!」
かれんの不安はりんの根っからの明るさで解消された。
『困ったときはお互い様』そんな簡単なことを教えてくれたのもりんだった。
「お!りんちゃんとかれんさん!お帰り!」
「わーい!おやつです♪」
「りんちゃーん!!おやつ!おやつ!」
「はいはい分かった分かった。んじゃ人数分のお皿とカップ用意してきて」
「はーいっ♪」
「ったく、食べ物のことになったらすぐこれなんだから。…て、かれんさん?」
「えっ!?」
いつの間にか椅子に座りフォークを持ちいつでも飲食OK!な体制になっていた。
「あ!え!あ…えっと…」
「あっはははははは!こんなかれんさんもたまにはいいですねっ♪」
「こ、こら〜!りん〜〜!!」
かれんはしばらく顔に集まった血が引かなかったとか。
+あとがき+
二期が放送されていた当時に書いたのですがこの二人って絶対公式カプですよね。(違)